店長の フグな夜
今日はメチャメチャ暖かいね。
東京はお昼から最高気温13℃やて!!
おーこりゃ桜咲くがな!!
んなことはないな、2月になって雪がドカッと降ってガラガラなお店を迎えてから春やもんね(笑)
こないだBS朝日で『食彩の王国』の去年2月放送した再放送で「フグ」を観ました。
今やフグの水揚げ量は下関が一番と違うて、愛知から静岡にかけた遠州灘が一番らしい。
消費量は大阪が一番みたいやけど。
確かに近所の魚屋さんでもフグ売ってて(もちろん免許持ったはったんやね)
30年前でも安い店やったら、学生でもちょっと無理したらてっちり食べれたぐらいで
東京のフグ=超一流とはでんでん違うかったね。
とはいえ、学生時代は「百番」ていう居酒屋チェーンで、一番安い日本酒ばっかし飲んでたけど(恥)
で、大阪・岸和田の「喜太八」はミシュラン2つ星なお店で、
店長のおじいさんは、ふぐ一筋、ほんで日本で唯一ふぐ博物館までやってはる研究者で
「科学してお客さんが好んでくらはる味を作るんや」ってカッコええ
そういゃNHK「ごちそうさん」も料理は科学やって言うてたし
もっと古いとこでは「美味しんぼ」で海原雄山も料理は科学って言うてた。
例えば干物は天日干し、はそうなんやけど、身の水分を飛ばすという工程から、冷蔵庫でできるもんね、冷蔵庫は乾燥するから・・・
で、そのじいちゃん(ゴメン)の科学は、コラーゲンの塊のフグにクエン酸を合わせると得もしれん味になる!
て言うことで、てっさは、超極薄で南高梅のタレで食べさせる・・・なるほどね
あと、銀座のフレンチのシェフは「フグのカルパッチョ」や「フグ炙り焼」「白子フライ トリュフソース」があったり
愛知・田原市にある「角上楼」ていう料理旅館は
身厚なてっさと「焼きふぐ」から「フグ味噌」や「フグ皮の茶碗蒸し」とかフグ尽くしでめっちゃ有名なとこらしく
う~ん、フグはやっぱし王様、さぶい時にサイコーなお魚やね。
実はお店やる前は、東京湾のフグ釣りに何回も行ってました。
ふぐ(ショウサイフフグ)釣りは釣ったフグは船頭さんがさばいてくれはります・・・ん!?フグ免許は・・・
自称「釣聖」って言わはる(笑)店長の釣りの師匠に初めて「フグ」行きましょうよ、って言うたときは、
万一なんかあったら・・・怖い!!
って言われて、当時専門誌の「つり情報」編集部に電話して、
たまたま電話出たフグ調理師免許もってはる編集長に
「実際安全度はどうなんですか?」って聞いてみたら
「毎日何百っていうフグさばいてはる船宿は、
そんじょそこらの調理人の何十倍もフグ扱ってはるし、
免許もってる自分が見てても、まず間違いない!」
って・・・そんなこんなで、10年ぐらい前から始めて
ふぐは釣りもおもしろいけど、なにより食べて絶品!!
当時毎日の釣果をエクセルで集計して、この時期の釣果は・・・って予想したりして
秋の寄りフグ、っていう大量に釣れるときは、50尾も釣れたこともあったりして・・・最近は最盛期の1/10ぐらいみたいで寂しいことで
とはいえ、私はまーたく釣りに行くこともでけず
そんな店長に、とある日、師匠から大量のお年玉!!
もちろん、りーぱなアカメフグ(ショウサイフグより高級でトラフグみたいなフグなんよ)をいーぱいいただき
定休日はもちろん「フグな夜」♪♪
まずは・・・釣ったら船頭さんが、ここまで剥き身にしてくれはります。
下準備も三枚に下ろすだけで・・・以上(笑)
残った骨は、低温の油にゆーくり
20分ほどかけて、最後ちょいと温度上げると
ぶーーーっとい骨も、カリカリのおつまみになったりして
こんなもんを買うて
ホイルにネギ引いて、その上に身厚なフグのせて、たーぷりねぎ味噌!!
オーブントースターで、プリプリな焼きふぐ♪
長野産のから━━━━いねずみ大根
唐辛子で、メッチャ辛い自家製もみぢおろしも出来て
てっちり用のフグも出来はって
てっさ&しゃぶしゃぶ用のちょい厚なお刺身もそろい、ハイいただきまーす♪
身厚なてっちりは、プリプリプリプリなこれぞフグなお方で
てっさのしゃぶしゃぶは気品あるお方やったりして
やっぱしフグな夜にはポン酒で(笑)
あ━━━━!!というまに、一寸近い大きさの8尾ものアカメフグは5人の胃袋に収まり
もちろん〆は
こんだけフグが浸かったおダシは、ちょいと塩を足すだけで、絶品な黄金ぞーすいになっていただき
さぶーい冬にはやっぱしサイコーなフグの夜でした。
さ、今日は全国的にお給料日、昨日ちょいと仕込みしといたんで、これから最後のシメの仕込みにいってきまーす!!